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今度、武蔵野浴場で書きます&命名記念の富士山

先日、師匠のもとに珍しい依頼がありました。
お子様が生まれたばかりの、新米お父さんからのオーダー。
命名記念に、富士山をバックにしてお子様の名前を書いて欲しい、というもの。

そんな富士山のペンキ絵の活かしかたがあったのかと目から鱗がおちました。

写真、載せたいのですが、お名前が出てしまうので控えます。
金色の地に赤富士の図柄です。

で、あの時の父上に報告です。
今度、6月10日に、武蔵野浴場でペンキ絵制作あります。

この件、銭湯には絶対に電話等で問いあわせないで下さい。
取り急ぎ!
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菅原湯(東京・江戸川区)でのペンキ絵制作日記_2010年5月17日

●ペンキ絵制作場所
菅原湯
〒 江戸川区中央4-19-24

●営業時間
16:00〜23:00、月曜休

冬は静かだったペンキ絵の仕事も、春になってだんだんと増えてきました。
あまり知られていないようですが、銭湯ペンキ絵制作のお仕事は、夏に多くなるのです。
夏のほうが、ペンキが乾きやすいので。

で、今回、伺ったのが、菅原湯さん。
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脱衣場は格天井で広々。落ち着ける空間です。
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前回の絵は、「平成16年」のもの。

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かなり前のものですが、コンディションは意外に良く、端っこのペンキのささくれを落として作業です。
富士山が無い銭湯だったということで、逆に珍しい絵でした。
で、びっくりしたのが、ささくれを落とした下の地盤。
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く、、、草!?
とはいえ、もちろん実物ではありません。写真です。
昔は写真の壁だったのですね。
写真の壁の銭湯のかた、まだ、ペンキ絵にできますよっ。(と、営業。)

さて、今回、絵のある位置が高いので、足場もがっつりと組みます。
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でも、師匠はさささと描いていくのです。
すごいなあ、としか思えません。
田中も、空と、松、女湯の雲などを描かせていただきました。

製作中には、少し職人っぽいきりりとした顔の御主人がやさしげに様子を見に来てくださいました。
「がんばれよ☆」
とのお言葉、感謝であります。

そんなこんなで、見学のかたにまた後片付けを手伝っていただいたりしながら、19時頃終了。
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菅原湯さんのお近くに行かれた際に見ていただけましたら幸いです。


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ちなみに、制作当日の帰りには、
「仁岸湯、行ってみようか」
との師匠の言葉によって、皆さんと、先日リニューアルオープンした銭湯へ向かいました。
番台の女将さんも、笑顔で迎えていただいてサービスしてくださったりして、嬉しい時間でした、、、。

 

裸のつきあい―映画『LINE』

銭湯というと、「裸のつきあい」なんていう言葉があります。

物心つく頃になると、少し「恥ずかしい」なんていう子もいるかも知れません。
でも、素になって向き合う中で生まれる独特のコミュニケーションというのが、あるように思います。

そんなわけで、今回、御紹介させて頂きたい映画が一本。
今週末からポレポレ東中野で上映が始まる『LINE』というドキュメンタリー映画です。
この映画の中で監督の小谷忠典氏は、父親や恋人との関係が揺らぐ中、何かを求めて地元の大阪・大正区に縁がある沖縄へ旅立ち、現地の女性の裸体を撮影させてもらいます。
傷や皺も写しこむ画面には、性的な視点はありません。
男性が女性を撮るなら、男女で別室の銭湯とは違う―と思われるかも知れませんが、実は、生きている人間の裸体というのは、根底で通じていくように思えてきます。
向き合うということの意味について考えさせてくれる映画です。

だからこそ、銭湯に通うかたに、観ていただきたい、、、。

なお、恐縮ながら、私・田中も別業のライター業にて、この映画の「レポート」を書かせていただいています。
ネットの現代美術系の情報サイト「カロンズネット」にて、「レポート 小谷忠典監督作品『LINE』」と題して掲載中です。
アドレスは以下の通り。

http://www.kalons.net/j/report/articles_2904.html

宣伝費等は出ていません(笑)
銭湯という、様々な出会いと、異性で空間を分けている場に馴染んだ田中の視点から、純粋にお勧め申しあげます。

大人の皆様へ。



藤の湯〈横浜)でのペンキ絵制作日記_2010年5月10日

●ペンキ絵制作場所
藤の湯
〒 横浜市港北区小机町1508
(JR横浜線「小机駅」から徒歩2分)

●営業時間
15:00〜23:00
日曜日8:00〜12:00/15:00~23:00、月曜休


昨日は、横浜の「藤の湯」さんにてペンキ絵制作でした。
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入り口にどどんと、タイル画の名作家・章仙氏のタイルです。
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で、中に入ると鍵や番台がかわいい、レトロな味わいの銭湯さん。
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師匠から、「絵は小ぶりだよ」と聞いていたのですが、、、
現場で見て驚愕。

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コンディションが相当なものです。
前作は平成16年作でした。
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浮いたペンキ片をやすりで落とし、いざ制作。

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途中、私が諸事情で1時間程抜けねばならず、戻ったら男湯が出来上がっていました。
赤富士!
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早いです。
で、女湯は、、、、、

ぜひ、現場で見てみてください。
「富士(不二)といえども」の状況になっております。
ちなみに、今回は女湯の松を描かせて頂きました。
またアドバイスを頂きつつの時間でした。なかなか思うように進まないものですね。

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そんなこんなで、当日はいつも助けに来てくださる男性4名様に手伝っていただき、16時前に終了。
帰りに、横浜の銭湯に寄り道して帰った一行でした。



『TATOO BURST』7月号(5月15日発売)の連載漫画「匠」に、銭湯ペンキ絵師の中島師匠登場!?

タトゥーの専門誌『TATOO BURST』(株式会社コアマガジン)の連載漫画「匠」、御覧になったことがあるでしょうか?
刺青職人が、様々な他の職についている職人に出会い成長していくお話なのですが、次号7月号に、私の師匠中島盛夫をモデルにした銭湯ペンキ絵師職人が登場いたします。

発売は、5月15日。
大手書店などで取り扱っていますので、皆様、ぜひぜひ、御覧ください。

『TATOO BURST』
http://www.tattooburst.com/

この雑誌、現代美術家の天明屋尚氏がかつてイラストを掲載していたことでも有名です。
ビジュアルにこだわった誌面、ぜひ御堪能ください。

日の出湯(江東区)でのペンキ絵制作日記_2010年5月6日

●ペンキ絵制作場所
日の出湯
〒 江東区住吉2-5-14
(都営新宿線「住吉駅」から徒歩1分)

●営業時間
15:30~23:00。木曜休。

気持ちの良い快晴の朝、師匠に車で拾われ、ゴールデンウィークの話などしながら現場に向かいました。
行き着けのお蕎麦屋にて朝食。で、スカイツリーを通り過ぎて着いたのが、日の出湯さん。
周りは、スーパーやコンビニも完備。
お隣がチェーンのお弁当屋さんで、左側にある日の出湯は少し奥まったところに入り口があります。煙突が目立たないので、気をつけて目指してください。

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日の出湯さん、番台&脱衣所が格天井の素敵な銭湯。
男湯の庭の縁側、作業中の休憩時に風が吹いてきて最高でした。師匠もリラックス☆
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ここは、師匠が毎年描き替えている銭湯です。前作はこんな感じ。
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毎年描き替える銭湯の特徴は―、、、綺麗さです!!
床もガラスもピカピカ。清潔感があって、気持ちの良い空間です。
御主人も奥さんも、スッと背を伸ばしながら優しいかたがた。番台で御挨拶できたら、入浴時にリフレッシュできそう、、。

そしてペンキ絵描き替え。
今回は、やはり富士ですが、下を変えていきます。

水平線が広がる男湯の海辺と、女湯の渓谷。
田中も、空や雲、松等描かせて頂いた後、女湯の手前の島の光入れに挑戦。
「色が濃すぎる」
と指導を受けながら、大幅に師匠の描き直しをうける修行の時間でした、、、。


そして、19時頃に完成。
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見学の4名様に手伝って頂きつつ、後片付けでした。
帰りには、師匠とその中の常連さんK氏と、東上野の寿湯へ。再度スカイツリーを通過です。
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高くなりましたねー!!

で、寿湯さん。女湯は浴室に8人位のお客さんで、脱衣所に5名位。
男湯は、一杯だったそうです。二階があるとのことで、非常にさっぱりしたお顔でできた師匠とK氏、満足感にあふれておりました。

そんなこんなの一日でした。
ぜひぜひ、綺麗な日の出湯さん、行ってみてください☆

お玉湯(鳩ヶ谷市)でのペンキ絵制作日記_2010年5月2日

●ペンキ絵制作場所
お玉湯
〒 埼玉県鳩ヶ谷市辻904

●営業時間
5月5日より営業再開
17:00~21:30。月、金曜休。

何故かお仕事が沢山が沢山入った今年の連休、2日には埼玉県のお玉湯さんにてペンキ絵制作でした。

朝7時に師匠の車に拾われ、途中、牛丼のY屋さんにて朝食。お休みのせいなのか、混んでいます。
そして、8時過ぎに現場着。
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女湯には、おしめ台も。
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そして、可愛い猫が3匹。
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名前は「一号」「二号」と続き、、、残る一匹、「三号」ではないのです。皆様、現場にて確かめてみてください!ちなみに、「タマ」ではありません。

さて、この銭湯、一時休業していたものの、今回、5日より再開ということで、ペンキ絵も描き替えです。

天井が高いです!
さりげなく、ペンキ絵の壁が、布でした。多くの銭湯ではトタンなのですが、布は昔ながらの銭湯で時々みられるパターン。はしごが突き抜けないよう、木の板で保護をして準備です。

前作の絵は、早川さん。
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なんと、平成13年作。コンディションは良くありません。ペンキの膜がささくれのように浮いてしまっています。
布を傷つけないように汚れを落とし、いざ制作。
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お昼は近くのスーパーにて入手。

師匠の、
「みずき君、お味噌汁、飲みたくないかい?」
の提案に乗り、車に積んであるコンロを使って、インスタントのお味噌汁用のお湯を沸かします。
現場は軽く3分クッキングのノリ。皆様はまさか絵師の車にコンロが搭載してあろうとは思わないかもしれませんが―
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師匠、料理がうまいんです。
なにげなく、時々、野菜の煮たものとか、うどんなどを作ってくださるのです。

で、食べた後には、これ。
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師匠、満面の笑み。
マッサージチェアーです。昔ながらのもので、器具の上下移動を横の輪っか(手動)で行います。
自分の好きなところで使えるのが気持ち良く、はまりました。

そんなこんなで、午後の制作が続行。
今回は、やはりよく観にきてくださる紳士K氏がお手伝いしてくださいました。
田中は、空と雲、そして、女湯の松の小2本を描かせて頂きました。

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完成は、青い富士山。
水平線がすーっと伸びて、空間が広がります。

女将さんが一言、「いいわねー」と言ってくださいました。
時々、制作を見に来てくださった女将さんは、ショートヘアーの可愛いかた。
御主人が体調を崩されている中、お一人で、湯沸しの薪を切る準備からしています。
でも、いつも笑顔。
こちらの仕事も気合が入って、元気を頂く一日でした。

埼玉にいらしたら、ぜひ、寄ってみてください。

仁岸湯(江戸川区)リニューアル記念・ペンキ絵公開制作イベント後記_2010年4月29日

●ペンキ絵制作場所
仁岸湯
〒 江戸川区中央2-7-2
(「新小岩」駅前発・バス「江戸川区役所前」から徒歩5分)

●営業時間
15:00~23:00。
4、14、24日休。


連休初日、快晴の29日、リニューアルオープンをした仁岸湯さんにてペンキ絵公開制作イベントがありました。
御来場の皆様、ありがとうございました。

当日は朝9時というゆっくりとした時間に師匠と合流し、現場へ。
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あまりの変わりっぷりに、師匠、一度スルーしそうになりました。
中に入ると、落ち着いたグラデーションの内装。
絵は、男湯と女湯にまたがって1枚です。

今回は到着までに足場が組まれていたので、養生(汚れないようにテープやシートで周りを覆う作業)をして13時を迎えました。

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描きはじめると、制作は一瞬です。
予想以上の制作の早さでしたが、皆さんに楽しんでいただけていたら幸いです。

イベントでは、ペンキ絵制作のほかに、紙芝居や唄も。
(青山哲夫撮影)
(写真:青山哲夫撮影)

なごやかな時間がながれていきました。
御近所の子供たちもたくさんきていて嬉しい一日。
ちなみに、現場で販売されていたラムネの瓶。
プラスチックなんですが、、、しっかりビー玉が中に入っていて、パッケージの絵が可愛いものでした☆
夏が恋しいです。
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ひと休みも終わって、完成は赤富士。
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〈写真:青山哲夫撮影)

朝陽の昇る銭湯です。
楽しいイベントで始まった、この新しい銭湯がこの場所で根付いていきますように!